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ヴァンゼー会議関連ズーム講演会&映画の感想

  • 執筆者の写真: 恵琳
    恵琳
  • 2023年2月4日
  • 読了時間: 4分

更新日:2023年2月6日

2023年1月30日、私はスマホを取り出して、同月の26日にオンラインで開かれたズーム講演会「ヴァンゼー会議記念館 ナチズムの歴史と記憶と教育の現場」の録画(限定公開)を21分辺りまで観ました。感想が浮かんでどうしても書きたくなったので、途中で動画を一時停止して書いておきます。


ヴァンゼー会議記念館は、1942年1月20日にハイドリヒやアイヒマンらナチ幹部が集まってユダヤ人虐殺計画を立てた、いわゆる「ヴァンゼー会議」の行われた洋館をそのまま平和記念館にしています。

こんなきれいな洋館で人殺し、ユダヤ民族虐殺の血腥い計画を練る者たちは、もはや人間ではありません。

ナチスの軍服は有名ファッションブランドのヒューゴ・ボスが作ったもので、デザインが凝っていてスタイリッシュですが、そんな服を着た連中の仕事が人殺しとは恐ろしすぎます。紳士の皮を被った怪物です。なぜあのような鬼畜のようなことができてしまったのでしょうか。

ドイツ人の中にもともとあった、ユダヤ人をはじめとするマイノリティへの差別感情が、ヒトラーの演説によって大きく肯定され、膨張し、しまいには理性のストッパーを外し、自らそれを正しいと信じて、ヒトラーのために行動するようになってしまったのだと思います。

「差別してるのはお前一人じゃない。仲間がいる。みんなで差別すれば怖くない」と、間違った励まされ方をしてしまうのです。当時は今ほどは人権思想が一般に普及しておらず、差別主義に傾くことも容易だったと思います。特にドイツはワイマール共和国時代が来るまでは長い間帝政だったので、「民主主義」を体で実感・肯定できていない人たちが多かったはずです。そして彼らがヒトラーやナチスの差別的な言説に一種の「懐かしさ」を感じて自発的隷従をしていくのですから、恐ろしい話です。

頭が切れて腕力も強いが、全く情がない……私にとってナチ戦犯のイメージはこんな感じです。どれだけ賢くて腕っぷしが強くても、優しさのない奴は人として駄目です。元彼はまさにそういう人間でした。


 *


ところで2023年2月4日に、映画『ヒトラーのための虐殺会議』を見たのですが、始まってから10分ぐらいで精神的にしんどくなって退場してしまいました。

これは、ナチスドイツ幹部がユダヤ人大量虐殺計画を練った「ヴァンゼー会議」を題材にした映画です。会場の洋館は清潔で整った空間でしたが、だからこそ、ユダヤ人や障害者などの異分子の存在を一切許さない非情な空間だと感じて、ゾッとしました。

人殺しを仕事にしている連中が集まって腹を探り合い、冷たい権力争いに明け暮れるような空間には、なんの暖かさも情もありません。そんな世界には行きたくないですし、居たくないです。政治的な世界では上辺だけの付き合いしかできず、しんどいです。その非情さや政治的な駆け引きの様子を好む人もいますが、そういう人とは感性が合いません。

もっと情け深くて賑やかな場所がいいです。

しかし、かくいう私の中にも、「過激な人、非情な人に対する恐怖と憧れ」があります。自分の中にもナチ的なものに惹かれる感性があるのです。それを自覚した上でうまくコントロールしていくことが大切です。


とにかく、もう今後はあまりナチ関連の映画は観たくないと思いました。不快なものをわざわざ観に行って、その不快さに慣れようと努力するのはやめたほうがいいと思います。慣れる必要などありませんから。慣れてしまったら非常に危険です。ナチズムに警鐘を鳴らせなくなります。


ドイツニュースダイジェスト 2020年2月7日の記事

「アウシュヴィッツ解放から75年 - ヴァンゼー会議記念館を訪ねて」


2023.2.5追記

『ヒトラーのための虐殺会議』は、ドイツ語での原題は"Die Wannseekonferenz(ヴァンゼー会議)"です。邦題に「ヒトラー」という言葉をつけるのは、「ヒトラー」という語句を入れれば客が来るだろう、との胸算用でしょう。極悪独裁者ヒトラーは今や客寄せパンダです。金儲けを何よりも重んじる資本主義社会では、ヒトラーでさえ商売道具になるのですから、恐ろしい話です。

 
 
 

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