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ワルシャワ 抵抗者の誇り

  • 執筆者の写真: 恵琳
    恵琳
  • 2022年1月26日
  • 読了時間: 4分

2022/1/7(金)の20:00~21:30まで、NPO法人ホロコースト教育資料センター(Kokoro)の「オンライン歴史さんぽ ワルシャワ編」に参加した。

私はパソコン画面に映るワルシャワの写真を必死にペンでスケッチしたが、下手すぎて載せられたものではない。 ワルシャワにはリンゲルブルム・アーカイブというのがある。ワルシャワ・ゲットーのユダヤ人の生きた記録がたくさん所蔵されているところだ。 ユダヤ系ポーランド人歴史家のエマニュエル・リンゲルブルムを中心としたチームが、「ユダヤ人自身の言葉で歴史を書き残そう。そしてユダヤ人とポーランド人が共生する社会を作ろう」ということで、ゲットーで炊き出し等しながらゲットーの中の色々な人(ユダヤ人評議会員=ナチ協力者含む)の日記等膨大な数の一次資料を収集した。 リンゲルブルムたちは安息日(ユダヤ教の場合は金曜日没から土曜日没まで)が来ると、大シナゴーグ(ユダヤ教会堂)の隣の図書館で会議して、ナチの暴虐を告発するための記録の整理をした。 この会議のコードネームは「オイネグ・シャベス(安息日の喜び)」だった。 図書館は当時のみんなの隠れ家的存在で、運良く戦災を免れた。本当に良かった。アンネの日記が奇跡的に残ったようなものだ。 1942年7月22日、ワルシャワ・ゲットーから絶滅収容所(主にトレブリンカ)への移送が始まる。収集された記録は、1942年8月3日頃と翌年2月、缶に詰められて埋められた。8月3日午後4時に記録を埋めたメンバーの中に「デヴィッド・グレーバー」という名前の人がいたらしく、『ブルシット・ジョブ』の著者を思い出してびっくりした。 そして1943年4~5月、ワルシャワ・ゲットー蜂起があった。ゲットーの人々のナチスに対する最後の徹底抗戦である。しかしその戦いもむなしく、ゲットーは破壊され、シナゴーグも破壊された。 リンゲルブルム自身は1944年3月に妻子とともに殺されるが、戦後生き残った3人の記録チームメンバーのうち、唯一隠し場所を知っていたメンバーが、記録を詰め込んだミルク缶を瓦礫の中から苦労して発見したらしい。 ただ、未発見の缶もある。ワルシャワの中国大使館の地下あたりに埋まっているという説があるらしい。ぜひ掘り出してもらいたいものだ。 最後の方にコルチャック先生のことをやっていた。 先生は作家で孤児院長でラジオパーソナリティもやっていたらしい。 先生には生き延びるチャンスがあったらしいが、子どもたちを置いて生き延びることはできないと言って、子どもたちとともにトレブリンカ絶滅収容所へ送られて殺されたらしい。自分だけ助かるのはずるいと思ったのだろう。子供らを見捨てて自分だけ天国に行くくらいなら、いっそのこと彼らと一緒に地獄に落ちたほうがマシだ、というわけだ。なんと優しく強い生き仏だろう。 孤児院の中では子供による自治が行われていて、なにかトラブルがあったら子供らで裁判を開いたらしい。実は先生も裁かれたことがあるらしいが、一体どんな悪いことをしたのだろう。なんだか子供が大人を裁く風景は対等な感じがして微笑ましい。 戦後、子供を尊重する彼の理念を元に、子どもの権利条約が作られた。コルチャック先生の孤児院には今も子供らが暮らしていて、予約せねば中に入れないらしい。今も続いているのがすごい。 今有意義な会に参加できてよかった。ただ、Kokoro代表の石岡さんが頻繁に咳き込んでいたのが気になった。石岡さんにも咳をする権利があるとはいえ、あれは本当に辛かった。私から邪念が出ているからそれが画面越しに伝わっているのかと思ったくらいだ。


それにしても、こういう戦争や虐殺の歴史についての会に参加すると、「記録することの大切さ」が身に染みる。私がやっているこのベルガモも、きっと後世に残る重要な記録になるだろう。だから自分で自分のサイトを「犯罪被害者を傷つけるヘイトサイト。ゴミ。いますぐ封鎖せよ」だなんてけなしてはならない。そうやってけなす奴が私の中にいるのだ。

確かにこのサイトの文章によって傷つく人もいるかもしれないけれど、救われる人や「すごいなあ」と思ってくれる人もいるかもしれない。だからこのブログは完全なゴミではない。自信を持っていい。犯罪被害者に対する謙虚さは必須だが。

私も後世の人びとの為に、命を懸けて書いていきたい……。

 
 
 

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